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三重の地産地消をテーマに答志島を訪ねる

地産地消は究極のエコです。
余計な運送費が要らないので、CO2の排出を減らす事ができます。
地元の産物を食することが出来るので、生産者の顔が見え、安心して新鮮なものを頂けます。
今、答志島では何が採れるのかな?バッチリ見学させていただきましょう。

答志島は鳥羽の離島の中では一番大きな島で、周囲26.3km、人口約3千人。

答志、和具、桃取の三つの地区に分かれています。
今日お尋ねするところは答志地区です。

答志島へチャーターした船で渡るというのに、吹雪になってきました。少し心細い。
雨ではないのがせめてもの救いかな・・・とはいうものの、冷え方は並大抵ではありません。

船長さんの操縦がうまいのか、吹雪いている割には揺れませんでした。(内心 ホッ!)

地産地消ネットワークみえ伊勢志摩代表の挨拶 答志島の世古を散策

答志島の桟橋では、島の旅社の方がニコニコして船の着くのを待っていてくださいました。
ハキハキとした態度と、よくとおる声で、
島を歩く上での注意点や説明をうかがった後、2班に分かれて出発。
世古が狭いので、一度にまとまって歩くのは無理だとの事。

生活の道路を世古といい、人が二人並んで歩くのが精一杯の広さ、3人並びはチョット無理かなと思える幅です。

早速、前から来るお婆さんが押している車、通常の老人車ではありません。
“ジンジロ車”という。ジンジロ?何の事と思いきや、この車を作った人の名前だそうです。
リヤカーほどは大きくないが、輪は4つ付いていて安定性がよい。細い路地でも充分にすれ違いが出来る。
クーラーボックスはぴったり納まる。まさに島の生活に適した必需品です。

狭い路地を生活必需品や諸々の品を運ぶための、最強の道具とのこと。
このジンジロ車、其々個性も有るって事を発見しました。持ち手の角度や、タイヤの大きさが所有者によって違っていました。きっとジンジロウさんが車を作るときに、色々な要望に応えて造られたんでしょうね。


家々はぴったりくっついて建てられています、多分隣家の声など筒抜け状態かと思われます。



緩やかな坂を登りきったところで、西湖(にしご)の井戸にたどり着きました。


答志島で唯一、真水の出る井戸だそうです。
赤ちゃんの産湯に使われ、また死に水にも使われる貴重な井戸。

ここで、おもてなしの一口おやつが提供されました。
高級食材「ふくだめ」です。
おいしい!!の一言。ふっくら柔らかく、よく味がしみこんでいて・・・。
いくつでも欲しいところですが、一口おやつ、なので・・・残念。

この「ふくだめ」別名「とこぶし」とも言いますが、形があわびにソックリです。
でも「あわび」のあかちゃんではありません。
簡単な見分け方は殻に開いた穴の数です。
あわびは4〜5個、ふくだめは7〜8個、小さいふくだめのほうが穴が多い。

ひしめく漁船 蛸壺の掃除中

路地を通り抜け浜に出ました。
日当たりのよい間口の広い倉庫の入り口では、夫婦で蛸壺の手入れをしています。
タコは綺麗好きなので、蛸壺はいつも綺麗に掃除をしておかないと、壷の中に入ってくれないそうです。
漁に出ない日も、結構仕事はあるものですね。

次の陽だまりでは5〜6人の男女が魚網の繕いをしています。
やはり、漁に出ない日はこのようにして破れた魚網の手入れをするそうです。
獲る魚の種類によって網目の大きさが違う、為るほどね。
網をつくろっているお母さんの頭がとても綺麗。美容院へ行ってきたばかり・・そんな感じです。
網のつくろいは、一種の社交場なのかもしれないと密かに思いました。

こうなご漁に使う小石

ここで又、嬉しい一口おやつ。小女子のかまあげです。

小皿に分けていただいて、まずはそのまま。
塩加減がちょうど良い。口の中に軟らかい“かまあげ”の美味しさが広がります。
次はポン酢をかけて頂きましたが、何もかけないほうが“かまあげ”の美味しさが引き立ちます。
小女子がどれくらい大きくなったか、ためし引きに水揚げされたもので、今年の初物だそうです。
やはり新鮮なのは一段と美味しい。幸せ気分一杯です。

※コウナゴは春を告げる魚。伊勢湾のような湾の砂底に群棲する。コウナゴ(イカナゴとも言う)は春になると降ってわいたように現れ、桜の季節が終わり水温が高くなるといっせいに姿を消す。砂の中にもぐり、ひたすら眠るだけ。完全に砂の中にいて、餌もとらない徹底した習性を持つ魚である。

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少し離れた場所では釜から湯気がモウモウと立ち上っています。
傍ではわかめの茎とめひびの選別をしています。
島の旅社の方が、漁師さんに声を掛けてくださったお陰で、私たちは取り立てのわかめの茎を食することが出来ました。

こりこりと歯ごたえがあり、天然の塩味が効いていて美味しい。
次は生のまま出されました。えっ?このまま?
絶句していると、島の旅社の方が「美味しいですよ、まずは食べてみて!」

ホント!!!生のままで食べられるんですよ!感激。但し、新鮮だからこそ出来る事。

めひびを分けていただけないか、漁師さんに交渉。持参のビニール袋にいっぱい入れていただきました。
袋持参なんて、下心見え見えの見学です。

今日は漁がないので、市場でセリは行われていませんが、見学をさせていただきました。
衛生上、白い帽子をかぶって中へ入れていただきました。
水槽も閑散としていますが、それでも蛸やイカ、鯛や車えびなど見ることが出来ました。
蛸は逃げ出すので、ネットに入れられた状態です。

ここで、昼食の時間になりました。海女小屋体験が出来るそうです。
実際の海女小屋ではなく、観光用だそうですが楽しみ。

島の旅社の方が炭火焼にする食材を運んできてくださいました。

サザエ、牡蠣、大アサリ、すずき、ふぐ、めひびの味噌汁、おにぎり。
鮮度は抜群だから、そのまま刺身で食べられるものばかりを焼いていただくなんて。贅沢!!

「答志のふぐは特別に美味しいですよ」と言いながら焼いてくださいます。
もう、食べるのに夢中。焼くのは島の旅社の方におまかせ。ただ、食べるのみ。

小女子も焼きますか?といわれましたが全員ノー。
新聞紙に筒んでいただいて、お土産として2パックずついただいてきました。

観光海女小屋の前からは、神島が近くに見えました。
出発までに少し時間があるので、思い思いに町なかを散策したり、お土産を調達したり充実した時間を過ごしました。

神島 銭湯 正月飾りなどを付ける工夫 大工さんの腕の見せ所 家内安全、家が繁盛する、大漁祈願

島の旅社の方の案内で八幡様へお参りに行く事にしました。
102段の階段があると聞き躊躇しましたが、折角ここまで来たんだからとやっぱり参加。

何とか階段はクリアーできましたが、驚いたのは神社の前についてから。
階段を上りきった玉砂利の前で靴を脱ぐ。
素足で玉砂利を踏みしめるとヒンヤリして気持ちいいです、なんだか癖になりそうな。
拝殿の前でひざまずきお祈り。

桟橋まで送ってくださった島の旅社の方とお別れして、帰途に着きました。
雪も止んで、波も静か。

漁師さんの生活は、ほんの少し垣間見る程度でしたがお天気や、海が相手だけに大変だろうなと思いました。
美味しい食材をいただけることに感謝して、本日の見学は終了です。

この新鮮な海の幸、鮮魚をいけすで泳いでいる状態で購入する事ができると!!すばらしい情報を教えていただきました。

鳥羽市鳥羽4丁目にある「鳥羽磯部漁協 畜養直販センター」では直接販売しています。
但し毎土曜日はお休みです。早速買いに行ってきました。
煮付け用に元気よく泳いでいるメバルを5匹、網ですくってもらって、その場で絞めていただいて。
スーパーで売っているよりも格安です。
新鮮だから煮付けにしても身が爆ぜて、美味しさは格別です。

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