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シンカするさくら

子供たちの間で大人気の“シンカする”という現象を桜でも見ることが出来ました。
このさくらは伊勢市横輪町で栽培されている横輪さくらです

宮川流域案内人の中村菜穂子さんの説明によれば、
樹齢を重ねた樹ほど進化の現象を見ることが出来るそうです。

横輪さくらは開花時、薄いピンク色の花びらをしています。

花の直径は、約4〜5cmもあります。
先ずこの花の大きさにも圧倒されますが、実はこの花一本のめしべに対して40〜50本ものおしべがあります。

このおしべが開花後だんだんと花びらにシンカしていくのです。(丸囲みの中)

おしべの先端が、はやくも花びらの形になりかかっています。

蕾のときはすずらんを大きくしたような、ふっくらと愛らしい形をしています。
開花後、薄いピンクから濃いピンクへと色の変化と、おしべから花びらへの変化の両方を楽しむことが出来ます。

樹齢によって違いが出るそうですが、一本の樹でも5枚の花びらの物もあれば
7〜9枚、12枚もの花びらをつけているもの様々です。花が大きいだけに見応えがありました。


横輪さくら PART2 平成24年4月13日 

約150年前桂林寺にあったものを村人が各家に持ち帰り増やしたとされている横輪桜

大きな特徴があります。開花始めは一重に咲いていて、だんだんと沢山ある雄しべの先のほうから花びらに変化していきます。よ〜く見ると、まだ大きくなりかけの花びらもあります。
花の大きさも普通の桜の2〜3倍もある上に、花びらの枚数が増えていくのでボリュームたっぷり。
其々の花によって、花びらの枚数も違うのが興味深い。ピンク色もひときわ鮮やかです。

まるでピンク色の手まりが枝にぶら下がっているようです。

其々の家の石垣がとても綺麗に積まれていますが、これは風と共に生きる人々の手と知恵により生まれました。
横輪は南北に山が連なっているため冬の西風が強く、ビル風のような強風を防ぐために石積みの技術が発達。
独特の石垣により横輪町の里山風景を趣のあるものとしています。



まだまだ桜です

伊勢高校のグランドを見下ろす位置に1本だけ御衣黄さくらが植えられています。

名前の由来は平安時代あたりの貴族が身にまとった衣服“御衣”に色合いが似ていることかららしい・・と書かれていました。

花の色は緑から黄、そしてピンクにと変化した後ポトリ ト落ちます。
桜らしからぬ散り方ですね。
今はまだ咲き始めなのでうぐいす色のような花です。